企業の成長に必要な「見える化」とは?
効果と実践する際のポイント
こんにちは!「楽楽販売」コラム担当です。
企業の課題を明確にする方法のひとつに、「見える化」があります。この記事では、見える化を実施することで得られる効果や、取り入れる際の4つのポイントをご紹介します。課題の解決を図りたい企業は、ぜひ参考にしてみてください。
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この記事の目次
見える化で得られる効果
「見える化」とは、元々は目に見えないものを目で見て確認できるようにすることです。企業における課題となっているポイントを目に見えるようにするために、数値データ化したり、文字として明文化したりすることなどが例として挙げられます。課題を常に目で見て確認できる状態にし、改善に努めることが目的です。
例えば社員のモチベーションを目で見ることは難しいですが、目標達成率をグラフ化することで推移を確認できるようになります。一概にはいえないものの、グラフの推移を見ることで目標達成にどれくらいコミットしているか、という観点からモチベーションを「見える化」できたといえます。
そんな「見える化」を実践することで得られる効果には、例えば以下の3つがあります。
1.課題を明確にして改善できる
日々の業務を見える化すれば、目標を達成する上で不要な作業や社員ごとの仕事量のムラなど、業務上の課題点に気付きやすくなります。課題点に気がつけば、改善するための施策検討のPDCAを回し、理想の姿に近づくことができます。最終的に自社がどのような姿を目指すのかゴールを明確にし、具体的な施策を実行するためにも、まずは現状の見える化を行いましょう。
あわせて、明確になった課題を社内全体に共有すれば、全ての社員が課題に対して共通認識を持つことができ、より効率的に課題の改善に努めることができます。
2.業務量の偏りをなくし効率化を図れる
企業によっては、社員一人ひとりの業務量に偏りが生じていることがあります。ひとりの社員が膨大な量の業務を行っている場合、企業全体の業務を効率よく回せず、納期遅れやクオリティの低下などを引き起こす可能性があります。これは企業の信頼に関わる問題なので、早急に改善することが大切です。
社員一人ひとりの業務量を管理し見える化すれば、仕事を適切に割り振ることができ、業務の偏りをなくすことができます。日々の勤務時間内で安定的に業務を行えるので、高いクオリティで期限内に納品することが可能です。また、誰かひとりが残業を繰り返すといったこともなくなります。
こうした点から、社員の業務量を見える化することは、個人の能力を最適化させてチーム力を高める上で有効といえます。
3.社員の目標達成に対する意識が向上する
見える化は業務だけでなく、企業が掲げるビジョンや部署で設定した目標にも適用できます。
例えば、部署内で「月間契約数◯件」と具体的な目標を設定した場合、これを見える化して共有することで、社員一人ひとりのモチベーションを高めることができます。「自分たちは何のために頑張るのか」という点が明確になるので、やる気につながりやすいのです。
このほか、目標と現実のギャップを見える化することも、社員の仕事に対する意識を高める上で有効です。なぜなら、社員が自発的に考え行動する機会を作ることができるためです。
例えば、目標と現実のギャップが大きい場合は「どこを改善すべきか」「新たな施策を考えるべきか」などを考えるきっかけを提供できます。併せて立場に関係なく意見を伝えられる場を設ければ、自分の考えを発信する機会を与えることも可能です。こうしたきっかけの提供の積み重ねによって、仕事に対するモチベーションの向上が期待できるのです。
代表的な見える化情報とは
見える化の効果が高い代表的な「情報」をご紹介します。
業務フロー
業務フローを見える化すると、業務の流れについて順を追って具体的に把握することができます。
大きなプロジェクトだとしても、その中身はいくつもの業務の集合体です。業務フローの見える化のために一つひとつの手順を洗い出せば、無駄な作業の発見や新しい方法への更新といった業務改善につながります。
ナレッジ・ノウハウ
ナレッジやノウハウとは、個人が持っている知識やコツ、過去の業務で得た情報など、業務を遂行するために必要な暗黙知のことをいいます。言語や数値で表しにくいため、個人だけが知るブラックボックスになりやすい情報です。
ルーティン業務のようにマニュアルにできるものは明文化し、組織全体で共有するのが基本です。マニュアルとしてまとめにくいものであっても、箇条書きで要約して業務のポイントを提示しておくなど、できるだけ見える化に取り組むと効果的です。
スケジュール
スケジュールは、自分自身が業務プロセスを把握するだけでなく、組織としてプロジェクトを完遂するためにも重要な見える化情報です。
オフィスのパソコン以外に、スマホやタブレットでも同期しておくと、外出先でもスケジュールを確認・更新できるようになります。
進捗状況
進捗状況の見える化により、組織のメンバーやプロジェクト関係者など、業務に取り組む全員が現状を把握できれば、業務の遅れやトラブルの発生への対応が素早くできるようになります。常に最新情報をアップし、メンバーが同じ情報を共有できるようにすることが大切です。
顧客情報
顧客情報も担当者に属人化しやすい情報のひとつです。
取引先の担当者や取引している商材、過去の問い合わせや対応状況など、顧客ごとに多くの情報があります。
顧客情報を見える化し組織で共有できれば、担当者が不在の場合でも、ほかのメンバーでフォローできるようになります。担当者が変更する際も顧客情報を不足なく引き継ぐことができるため、顧客の手間をできるだけ抑えることができるでしょう。
見える化を取り入れる際の4つのポイント
企業に見える化を取り入れる際は、以下でご紹介する4つのポイントを考慮しましょう。
1.誰もが理解できる判断基準を作る
見える化を取り入れる際は、「判断基準をどのように見せるか」という点にこだわることが大切です。せっかく課題を見える化をしても、目にした社員一人ひとりの認識が違っていたり、正しく理解できていなかったりすると意味がありません。3色信号機や野球のスコアボードなど、誰が見ても同じ解釈ができるようなシンプルで分かりやすい判断基準を設けましょう。
2.意識しなくても見える状態にする
見える化した情報は、意識しなくても常に目に入る状態にしておくことが大切です。例えば、課題について書いたホワイトボードをオフィスの目立つところに設置すれば、必然的に目に入る機会が増えます。「見える化が社員に浸透していなかった」という状況を避けるためにも、気付きを促す工夫を積極的に取り入れましょう。
3.必要な情報を絞って見える化する
見える化した情報が多すぎると、何を重要視して業務を行えば良いか分からなくなり、かえって業務が滞ってしまう可能性があります。こうした失敗を未然に防ぐためには、「何を」「どのように」見える化するか、ある程度絞っておくことが大切です。
4.見える化した情報は常に新しい情報に更新する
見える化した情報は、常に最新にしておくことが大切です。いつまでも古い情報を発信していては、課題だけでなく、新たに発生したトラブルの発見も遅れてしまいます。課題やトラブルに対し迅速に対応するためにも、常に新しい情報を共有しましょう。もちろん、最新情報をリアルタイムに共有するためのフローを、会社全体で決めておくなどの体制作りも重要です。
まとめ
見える化は、企業の課題を明確にし改善する上で役立つ考え方です。シンプルで分かりやすい判断基準を設けたり、社員の目に入りやすい工夫を取り入れたりすることで、見える化による「業務の効率化」「社員のモチベーション向上」などの効果をより強く実感できます。
「自社の課題を明確にしたい」「社員の仕事に対する意識を高めたい」という場合は、ぜひこの機会に見える化を進めてみましょう。
「楽楽販売」は社内で保有する情報を「見える化」できるデータベースシステムです。業務フローやお金の流れ、作業工数など、社内のあらゆる情報を一元管理することで業務改善や効率化を図ることができます。気になる方はぜひお気軽に資料を確認してみてください。
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記事執筆者紹介
- 株式会社ラクス「楽楽販売」コラム編集部
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