見積書とは?作成のための書き方とマナーをわかりやすく解説
こんにちは!「楽楽販売」コラム担当です。
見積書とは、正式な契約を結ぶ前に掲示するもので、契約内容や費用について記載されている書類です。見積書を提示することにより、双方の認識違いを防いだり、取引先の信用情報を確認できたりと、さまざまなメリットが存在します。
今回は見積書とはどのような書類なのか、書き方や項目の意味について、わかりやすく解説していきます。
詳しく知りたい方はこちら!
この記事の目次
見積書とは
見積書とは、契約を正式に結ぶ前段階で、請負人が依頼者に提示するものです。主に、契約内容や費用について示されています。見積書は必ず提出しなければならないものではありませんが、ほとんどの企業は契約を結ぶ前に依頼者に提示しています。
交渉や取引は見積書を元に進められますが、契約内容は必ずしも見積書に記載した内容と同一でなくても問題はないため、柔軟に対応することができます。
見積書と請求書の違い
見積書が「提示条件から予測される費用」であるのに対し、請求書は「実際の契約内容に対する費用」を指します。金額の大小に関わらず、支払いを受けるためには請求書が必要です。入金済みの金額と照合する際にも活用するため、請求書は必ず保存しておきましょう。
関連記事はこちら納品書と請求書の違いとは?取引に関わる4大書類の役割を解説|「楽楽販売」
見積書が活用されるとき
ここでは、見積もりが活用されるタイミングをご紹介します。
契約内容を確認するとき
実際の取引業務においては「聞いていた内容と違う」「請求額が高すぎる」といった認識のズレが生まれることがあります。あらかじめ見積書で具体的な契約内容を発注側・受注側の双方が同意していれば後から確認できるため、トラブルを回避することができます。
価格や内容を比較するとき
発注者が複数の会社に同じ条件での見積もりを依頼し、価格や内容について比較することがあります。これは「相見積もり(あいみつもり)」といい、一般的によく行われている見積もりの活用方法です。
見積書を書く理由
ここでは、見積書を書く理由についてご紹介します。なぜ見積書が必要とされるのかを確認してみましょう。
認識の違いを防止
見積書を作成する理由のひとつは、認識の違いを防止するためです。口頭などで見積もり内容を伝えた場合、言った言わないの言い争いや聞き漏れにつながる危険性が高まります。見積書を作成することで可視化することができるだけでなく、お互いの認識を一致させることができます。
情報伝達与信調査になる
見積書の発行により、取引先の信用を確認することができます。見積書があることで、正しい金額を把握することができるため、水増しなどの不正を行っていないかどうかの確認が可能です。もし、見積書の発行を拒否する取引先がいるとすれば、少し注意した方が良いかもしれません。
見積書発行のマナー
見積書を発行する際の、基本的なビジネスマナーを抑えておきましょう。
見やすい見積書
「見やすさ」は非常に大事なポイントです。「文字の大きさや太さが揃っていない」「明細の内容が理解しにくい」「記載内容にモレがある」などの状態は見積書として不完全なだけでなく、本業の業務そのものにも不信感をもたれてしまいます。
ファイルのサイズに注意
見積書をメールに添付して送る際には、ファイルのサイズに注意しましょう。大きな容量のファイルは相手側のメールソフトによっては受信できないことがあります。加えて、大きすぎるファイルは開封や保管時にも負担をかけてしまいます。適切なデータ容量がわからない場合は、あらかじめ先方に声をかけて確認しておくと良いでしょう。
提出期限の厳守
提出の期限がある場合は、必ず守るのがマナーです。提出が遅れると、検討の土俵にも上がらないことがあります。提出期限を約束していない場合でも、なるべく早い対応が望ましいです。
見積もり詳細の明確化
納品物の種類や数量、サイズ、契約期間など、見積もりの明細は「契約内容の要約」とも捉えることができます。想定される条件を詳しく書き込んで、後からトラブルにならないように努めましょう。
「見積書在中」の表記
見積書を郵送で送付する場合は、赤や青などの目立つ色で封筒に「見積書在中」と表記しておきましょう。ひと目で他の郵便物と差別化できるので、埋没する心配が少なくなります。
有効期限の設定
見落としがちなマナーが「有効期限を設けること」です。数年前に提出した見積書の条件で契約を求められるケースも起こらないとは限りません。材料の価格変動やニーズの変化などさまざまな要素で単価は変わるため、必ず有効期限を設けてトラブルを避けるようにしましょう。
関連記事はこちら見積書の有効期限って?設定する目的や期間について解説|「楽楽販売」
見積書の書き方
見積書には、正しい書き方があるのをご存じでしょうか。ここでは、正しい見積書の書き方を解説していきます。今一度いままでの書き方が正しかったかどうか確認してみましょう。
宛先
見積書を書く上で、まずは誰に宛てたものなのかを記述します。宛先の書き方は大きく分けて3つあり、「会社宛」「社長宛」「担当者宛」で少しずつ書き方が異なります。会社宛は、「〇〇株式会社御中」、社長宛は、「〇〇株式会社 代表取締役〇〇様」、担当者宛は、「〇〇株式会社 〇〇部〇〇様」のように書きます。
通番
見積書を多く発行する企業などの多くは、見積書に通し番号をつけています。これをすることで管理がしやすくなります。依頼主から発注依頼が来たときにも迅速に対応できます。
発行日
見積書には必ず発行日を記述します。いつ発行されたものかがわかることで、有効期限が担保されます。また取引をする際、いつ発行された見積書なのかを伝えることで、スムーズに取引を行うことができます。
作成者または提出者の印鑑
見積書の作成に対する責任者を記述します。作成者の場合は名前の横に印鑑を押し、会社の場合は社印を押します。
題名
何についての書類かがひと目見てわかるよう、「見積書」「お見積もり」「お見積書」など題名を記述します。その際、題名の下に、見積もりの依頼に対するお礼や前向きな検討を促すビジネス文章を加えます。
見積もり金額
少し大きめに、合計見積もり金額を記述します。ひと目で伝わるよう、大きめの字で書くことがポイントです。
納品場所
依頼された商品の納品場所を記載します。
納期
納品する期日を記述します。書き方は「〇〇年〇〇月〇〇日」です。
見積もり有効期限
いつまで見積書に書かれた内容が有効なのかを明確にするために、見積書に有効期限を書きます。
明細番号
管理をしやすくするために記載します。
項目
商品やサービス名を記載します。
単価
商品の単価を記入します。サービスや企画の見積もりなど、単価を書くのが難しいものは空欄にしても構いません。
数量や単位
商品など数えられるものは数を記載します。サービスなど数量を書くのが難しい場合は、一式と記載します。
金額
単価×数量の合計金額を記載します。
備考
全体的な内容の補足について記述します。
関連記事はこちら見積もり業務効率化!エクセルでの見積書作成と管理システムの導入をご説明
見積もり管理をラクにするシステムとは
効率的な見積書の作成・管理には、見積もり管理システムの活用をおすすめします。見積もり管理システムでは、見積書の作成や適切な承認フローの実施・適正価格の提示・見積もりデータの管理や共有が可能です。
ここでは、主なメリットを3つ解説していきます。
脱属人化できる
見積もり管理システムを利用すると、見積書の作成・管理の属人化から脱することが可能です。
見積書は、取引先を担当する社員ごとにバラバラに作成・管理されているケースも少なくないです。担当者だけで作成・管理していると他の社員がミスに気がつかず手遅れになることがあり、取引先名・納品数・金額・納品日などの記載ミスは、大きなトラブルに発展する恐れもあります。
加えて、見積書関連の資料が担当者以外に共有されていないと、担当者の予期せぬ不在や急な離職などの際に他の社員がフォローすることもできません。社内での承認や取引先との成約を得た見積書に凝縮されている、適正価格などのノウハウも蓄積することができないでしょう。
見積もり管理システムによって見積書データを社内で共有すれば、見積書のデータや適正価格などのノウハウが属人化せず、ミスの低減や他の業務への活用が可能になります。
業務効率化できる
見積もり管理システムを使用すれば、これまで手動で行ってきた見積書の作成・管理を大幅に効率化できます。
システム導入をしていない場合、見積書を作成するにはすべて手作業で宛先や金額などの必要情報を入力しなければなりません。システムを導入していれば、登録済みの案件情報やサービス、商品の内容からワンクリックで見積もりデータを作成することが可能です。見積書の書式を予めテンプレートとして保存しておけば、指定の書式に合わせた請求書も簡単に発行できます。
加えて手間のかかる見積もりデータの管理もシステム内でできるため、過去の見積書、最新の見積書を検索して瞬時に探し出すことなども可能です。
見積もり管理システムを運用すれば業務効率化が実現し、空いた時間で別の作業にリソースを割けるようになるでしょう。
ペーパーレス化できる
見積書の提出や保管を紙ベースで行っている場合、見積もり管理システムを導入することによってペーパーレス化が実現し、コスト削減も期待できます。
紙ベースでの見積書は社内申請用と保管用に加え、取引先への提出用にプリントアウトをして、郵送または手渡しした後、保存・管理するプロセスが必要でした。
一方、見積もり管理システムなら、プリント用紙・プリンター・カートリッジ・保管に必要なスペースやファイル・キャビネットなども不要になるため、長期的に見て大きなコストカットにつながります。
まとめ
見積書は取引先との契約の重要な起点であり、適正な見積書の作成・管理業務は企業の成長をも左右します。見積もり管理システムを導入すれば多くのメリットを得られるのでおすすめです。
「楽楽販売」では、自由にフォーマットをカスタマイズすることができ、それぞれ目的にあった見積書が作成できます。また見積もりデータを一元管理でき、見積もりの申請から承諾まで一連のフローの管理を行うことができます。帳票発行もワンクリックで可能なので、大幅な業務効率化が見込めます。いままでの見積書作成に煩わしさを感じている場合は、一度見積もりシステムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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