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販売チャネル(販売経路)とは|戦略の段階と役割についてもご説明

販売チャネル(販売経路)とは|戦略の段階と役割についてもご説明

こんにちは!「楽楽販売」コラム担当です。
企業として、売り上げや利益のアップを目指すのは当然のことでしょう。そのために大事になってくるのが販売業務です。そんな販売の戦略において近年特に販売チャネル(販売経路)が重要視されています。今回は、販売チャネルの概要や役割をご紹介していきます。

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この記事の目次

    販売チャネル(販売経路)とは

    販売チャネルとは、商品、サービスを流通・販売するための経路や方法のことを指すマーケティングチャネルの1つです。

    例えばメーカーが、消費者に対して直に商品を販売することなども、販売チャネルに含まれます。

    販売には多くの業務が関係しているため、いくつもあるポイントのなかでも近年特に重要視されてきているのがこの販売チャネルです。

    もともと、チャネルという言葉はテレビなどのチャンネル(周波数)という意味、伝達経路、方法・手段を意味していますが、マーケティングにおいては伝達経路や方法・手段といった意味合いで使われるのが一般的です。

    販売チャネルは取り扱っている商品の性質によって大きく2つに分類できます。ひとつは一般消費者が日常生活に使用する「消費財」、そして企業などが商品や製品を生産する際に使用する「生産財」です。
    取り扱う商品がどちらに分類されるのかを把握した上で、販売チャネル戦略を立てていきましょう。

    消費財の販売チャネル

    今日では小売業者やECサイトなど販売形態が多様になってきているため、消費財の販売チャネルも複数のパターンに分けられます。
    もっともシンプルなのがメーカーから消費者への直売です。以前は小売というと小売店での購入が一般的だったこともあって、メーカーが店舗を持たなければなりませんでしたが、現代ではウェブショッピングや通信販売が主流になったことからも、メーカーによる直販も増加しています。(ゼロ段階チャネル)

    続いて、メーカー→小売業者→消費者といったパターン(1段階チャネル)やメーカー→卸売業者→小売業者→消費者という形態も一般的です。(2段階チャネル)
    中間に業者が入るとその分だけコストが発生するといった点はデメリットですが、より幅広く流通しやすいという点は大きなメリットです。

    関連記事はこちら「卸売業」と「小売業」の販売形態の違いとは?【 具体例あり 】

    生産財の販売チャネル

    続いては生産財の販売チャネルです。
    もっともシンプルなパターンがメーカーから直接業者に販売する場合です。一般的に生産財の購入顧客は一部に集中しており、比較的需要の高い商品の場合でも一般消費者ほどには分散しません。そのため、メーカーから直接顧客へ販売を行うというシンプルなパターンも多いのです。

    もちろん、中間業者を通して販売することも少なくありません。比較的標準化された商品などがこのパターンで流通するケースが一般的です。

    関連記事はこちら販売ルートとは|販売ルートの詳細と考え方をご紹介

    販売チャネル以外のマーケティングチャネル

    販売チャネルの他にマーケティングにおいてよく用いられるチャネルには「コミュニケーションチャネル」と「流通チャネル」があります。
    「コミュニケーションチャネル」は、情報伝達経路のことで、顧客とのコミュニケーションをとるための手段を指します。具体的には、SNSやマスメディア、Webメディアなどがこれに該当します。
    販売チャネルが実際に商品を売るための手段を分類したものであるのに対し、コミュニケーションチャネルは企業としてのブランディングや商品の宣伝といった役割を担うことが多いです。
    一方「流通チャネル」はメーカーから製品が消費者のもとへ移動するための手段を指します。実際に配送・輸送を行う物流業者や小売・卸売業者などが流通チャネルにあたります。

    販売チャネル戦略の考え方

    販売チャネルはただ選択すればいいというわけではありません。もちろん、販売商品やサービスに合わせて適切なチャネルを選択することは大切です。しかし、そこに戦略がなければ競合他社との差別化はできません。
    そのため販売チャネル戦略をきちんと立てることが必要なのです。

    販売チャネル戦略の目的

    販売チャネル戦略は、「顧客が欲しいと思っているモノを、値打ちを感じる価格と最適な方法で販売し、顧客の満足度を高めていくこと」を目的として構築します。消費財や生産財、販売パターンの違いなどにより具体的な目的が異なることはありますが、基本的には、製品・サービスの顧客価値を最大化することをもっとも重視します。その結果として、自社の売り上げや利益向上につなげていきます。

    関連記事はこちら損しないための「販売価格売値 」の決め方 | 計算方法と注意点

    販売チャネル戦略のポイント

    販売チャネル戦略の成果を得るには、下記のようなポイントを抑えておく必要があります。

    ターゲットの明確化

    販売チャネルを検討する前に、まずはターゲット像を明確にする必要があります。
    顧客がどのような人物かによって行動は異なり、それに伴って有効な販売チャネルも変わってくるからです。特に、顧客の年齢層が幅広い場合や二極化しているケースは、メインとなるターゲットを絞り込まなければ販売戦略の軸がブレてしまいます。
    まずは誰に向けて販売チャネル戦略を行うのかを明らかにしましょう。

    ターゲットに合わせた販売チャネルの検討

    次に明確になったターゲット像に対して有効な販売チャネルを検討します。例えば、高齢者層であればテレビショッピングや実店舗が主要な販売チャネルになることが多いですが、若い世代がターゲットであれば別のチャネルを検討する必要があるでしょう。
    ターゲットとなる人物の年代や居住エリア、生活スタイルや趣味嗜好から行動を推察し、最適な販売チャネル戦略を構築していく必要があります。

    オムニチャネルの検討

    オムニチャネルとは、実店舗・ECサイト・SNSといった複数の販売チャネルを連携し、顧客の利便性を高める販売手法です。近年よく話題に上がることが多いこの考え方は、他社との差別化を図るポイントのひとつです。

    例えば、「ECサイトで好きな時間に購入し、実店舗ですぐ商品を受け取る」「SNSに流れてきた商品情報をクリックして、ECサイトですぐ購入する」といったように、複数の接点を通じて顧客がスムーズに商品を手に入れられるような仕組みを構築します。

    オムニチャネルによる総合的なアプローチは、今や販売チャネル戦略に欠かせないといっても過言ではないでしょう。

    顧客ファーストの考え方

    顧客ファーストといえばビジネスにおいて古くから重視されている考え方です。
    販売チャネルは顧客が購買を決める接点であるため、顧客目線で使用しやすい販売チャネルになっているか常に振り返ることが大切です。

    例えば、「リニューアル費用がないので古いままのECサイトを使っている」「SNSにまで手が回らないので最新情報をアップしていない」「店舗とECサイトは別部署の運営なので連携しにくい」など、コストや自社の都合を理由に顧客を無視した販売チャネルになっていては、離脱されるおそれがあります。

    一方、顧客にとって魅力的な販売チャネルで購入すれば満足度も高まり、リピート購入も期待できます。販売チャネルとしてリピーターを増やして売り上げに貢献することができれば、予算を立てやすくなり、さらなる戦略のアップデートに取り組むこともできるかもしれません。

    販売チャネル戦略構築のステップと役割

    それでは販売チャネル戦略構築ステップと、それぞれの役割について具体的にご紹介していきます。全部で7つのステップに分けることができますが、ここでは最初の4つと後半の3つの2段階に分けてご説明します。

    調査・プロモーション・接触・交渉

    販売チャネル戦略において最初のステップとなるのが調査です。販売したい商品やサービスについて顧客の意見や要望などを集めます。そして、これらの情報をもとに製品開発や改善を進めていくのです。

    続いてチャネルにかかわる中間業者などと一緒にプロモーションを実行します。ポイントは前述の調査結果に基づいた販促活動を行うことです。

    そして見込み客への接触、実際に販売するための交渉に入ります。この段階で最終的な価格なども決定されます。

    関連記事はこちら顧客分析とは?顧客分析の重要性と手法について解説

    適合・物流・コスト

    交渉で販売チャネル戦略は終わりではなく、むしろ戦略的にはここからの段階が重要となってきます。
    まず、顧客やチャネルに関する中間業者などの要望への対応を含めて、実際に販売していくための微調整を行う「適合」という段階があります。スムーズに販売チャネルを活用する上で非常に重要な意味を持つステップです。

    続いて、販売する製品の在庫管理や輸送などを含めた物流、そして最後に全体で必要な予算の確保・配分などを行うコスト管理も大切です。

    関連記事はこちら生産性、コスト、環境を見直す!業務改善の3つの視点と具体的な手順

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    販売チャネル戦略構築時に重要な4つの「流れ」

    販売チャネル戦略を構築する際は、次の4つの「流れ」を確認しておく必要があります。

    商流

    製品の売買や契約時の所有権、代金の流れを「商流」といいます。商的流通とも呼ばれます。主に「メーカーから小売店、小売店から顧客」というように製品が受け渡される時に、買取や委託、リースなどその形態によって所有権がどのように移動するかを表します。

    物流

    上記の商流に対して、「物流」は物的流通のことをいいます。物=製品自体がどの仲介業者を経てどのような手段や経路で顧客の手に届くのかという流れを指します。物流にかかわる小売業者や卸売業者、運送業者、物流倉庫業者など外部パートナーを巻き込んで管理をし、最適化を図る必要があるでしょう。

    情報流

    「情報流」のなかには、メーカーからの情報「発信」、市場や顧客からの情報「収集」という双方向の流れが存在します。発信には、製品を販売するために情報を流すプロモーション活動が該当し、新聞・雑誌の紙媒体やテレビなどのマスメディア、インターネットメディアなどを使って製品情報を周知していくことなどが主な例です。一方、収集の流れは市場の反応や競合他社の動き、顧客ニーズなどを吸い上げることなどが挙げられます。

    金流

    「金流」とはメーカーから消費者へ商品を提供する際に発生する「お金」の流れのことです。特に中間業者を介して商品を販売する際などは、お金がどのように・どのようなタイミングで動くのかを確認しておく必要があるでしょう。販売チャネル戦略構築において利益を最大化させるためにもとても重要なポイントとなります。

    関連記事はこちらサプライチェーンマネジメントの強化に販売管理システムが重要な理由

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    まとめ

    いかに優れた商品、サービスを開発しても、販売につながらなければ企業として利益を出すことはできません。そこで、販売チャネルは近年ますます重要視されています。
    段階ごとに持つ役割をきちんと確認しながら販売チャネル戦略を立てるようにしましょう。

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    記事執筆者紹介

    • 株式会社ラクス「楽楽販売」コラム編集部
    • 「楽楽販売」のコラムでは販売管理・受発注管理・プロジェクト管理などをはじめとする、あらゆる社内業務の効率化・自動化の例をご紹介していきます!
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