進捗管理の方法と取り入れ方。
Webツールとボードのどちらが良いのか?
こんにちは!「楽楽販売」コラム担当です。
日々の業務を効率的に進めるため、またプロジェクトを無事に完了させるためなど、多くの場面で進捗管理が行われていることでしょう。しかし、進捗管理と一言で言っても様々な方法があります。そこで今回は、進捗管理とはどういったものなのかを確認しつつ、Webツールを使用する場合とボードを使って管理する場合のメリットをそれぞれご紹介していきます。
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この記事の目次
進捗管理とは
まずは、進捗管理がどういった業務であるかを確認しましょう。進捗管理は、プロジェクトの進捗や各タスクの取組み状況の確認を行い、当初の計画からの遅延が発生した場合にはその原因の究明、解決策、遅れを取り戻すための采配を行う業務です。定期的に全体の進捗状況を確認、修正することによって、プロジェクトの遅延や未達を防止することが大きな目的です。また進捗管理は全体の業務を把握するだけではなく、報告や相談をしやすい雰囲気づくり、各担当者へのフォローなど、細やかで適切な対応が求められます。
進捗管理の重要性
進捗管理ができていないと自分が進めている業務以外の状況が見えにくく、プロジェクトの現在位置が掴めません。メンバー一人ひとりが目標に対する達成度を共有できていないと、自分ばかりが努力しているように感じてモチベーションが上がりにくいでしょう。進行の遅れさえ認識できないばかりか、トラブルが起きた時にも軌道修正が難しくなります。メンバー全員がプロジェクトの状況を理解して互いに力を合わせるためにも、進捗管理は非常に重要です。
リスク回避につながる!進捗管理を行うメリット
進捗管理を行うメリットには、例えば以下の6つがあります。
スケジュールや業務内容・工程を横断的に管理できる
プロジェクトの規模は企業によって異なり、例えば1,000人以上のメンバーが携わるプロジェクトもあれば、複数の小さなプロジェクトがひとつになった複雑なプロジェクトも存在します。これらを円滑に進めるためには、それぞれのメンバーが担当する業務や各プロジェクトの内容・工程などを、正確に管理する必要があります。進捗管理を徹底すれば複雑なプロジェクトでもスケジュールや業務内容・工程を横断的に管理できるので、目標達成に向けて効率よく進めることが可能です。
課題や問題にはやく気づける
プロジェクトを進めるにあたり、課題や問題が浮き彫りになることは決して珍しくありません。もし、課題や問題があるのにもかかわらず、放置してプロジェクトを進めてしまうと、損失が出たり失敗に終わったりする可能性があります。こうした事態を避けるためには、課題や問題を迅速かつ適切に解決することが大切です。そこで役立つのが進捗管理です。例えば定例ミーティングで各業務の状況を報告し合えば、課題や問題の早期発見につながります。併せて、これらの解決法を検討することもできるので、効率的に課題・問題を解決できます。
業務の優先順位を明確にできる
業務の優先順位を明確にすることは、プロジェクトを進める上で重要なポイントです。なぜなら、とある業務が完了しなければ次の業務に移れない、という場面に遭遇する可能性があるためです。そのため、プロジェクトを進める際は業務内容を理解し、何からどういう順番で着手するのかを明確にする必要があります。
進捗管理を行えば、プロジェクトを進める上で必要な業務を洗い出すことができるので、優先順位をつけやすくなります。現場の混乱を防げるだけでなく、品質の維持にもつながるため、プロジェクトを効率よく、そして正確に進めることが可能になります。
顧客満足度の向上につながる
進捗管理を徹底すると、プロジェクトを効率よく進められるようになります。
その結果チーム内の雰囲気が良好になりやすいのはもちろん、プロジェクトがスムーズに進むことで成果につながり、クライアントからの印象も良くなるでしょう。最終的に顧客満足度の向上につながることでクライアントからの自社への評価が高まり、新たなビジネスチャンスを生み出すきっかけにもなり得ます。
このように、進捗管理を行うことは業務を効率化するだけでなく、顧客の満足度を上げることにも直結します。
目標達成意識が上がる
進捗管理表により順調に進んでいるタスクと後れを取っているタスクが見えると、各担当者の責任感や達成感が生まれてモチベーション向上につながります。さらに一人ひとりの目標達成意識が高まることで、プロジェクト成功の可能性もアップします。
ノウハウが蓄積される
進毎日のタスクが記録される進捗管理表を見れば、各業務がなぜ順調に進捗しているのか、滞っている理由は何なのかなど、客観的かつ俯瞰的に分析することも可能です。計画の実績結果を次に活かすことはビジネスの基本ですので、進捗管理を習慣化しビジネスのノウハウとして役立てていきましょう。
進捗管理の難しさ
進捗管理はプロジェクトの成功のみならず、顧客満足度を向上させるためにも大切です。しかし、進捗管理の知識を持って行わなければ意味を成しにくいと考えられています。ここでは進捗管理が難しいといわれている理由をご紹介します。
メンバーの認識のズレ
複数人で行うプロジェクトでは、メンバー間で認識のズレが発生しやすく進捗管理が思うように進まない場合があります。
例えば、同じ目的を掲げているのに解釈が異なるケースが考えられます。どちらの解釈も間違っていない場合、認識のズレにすら気づけません。これにより正しく進捗管理を行うことができず、かえってプロジェクトに遅れが生じる可能性もあります。
他のメンバーに迷惑をかけたくないという心理から、多少予定どおりに進んでいなくても「計画どおりに進んでいる」と報告するケースもあります。報告されない小さな遅れの積み重ねも進捗管理を狂わせる原因のひとつです。そのため進捗率の定義そのものの認識を合わせることはとても重要になります。
進捗管理ツールの不使用
進捗を確認するための管理ツールなどを使用していない場合は、チーム内での進捗状況をこまめにチェックすることができません。
エクセルを使って進捗管理を行うことも可能ですが、リアルタイムで確認できなかったり、コピーのファイルがどんどん増えて最新のデータを見つけられなかったりするというデメリットがあります。ファイルの管理に時間がかかることで進捗状況の確認を面倒に感じ、「プロジェクトを遂行させる」という意識の低下につながりかねません。
メンバーのコミュニケーション不足
複数人でチームを組んでいる場合、メンバー同士のコミュニケーション不足により進捗管理が進まなかったり、手戻りが発生する場合があります。
コミュニケーションが不足することで認識のズレが生じたり、報連相がおろそかになったりと、トラブルに発展する可能性も高まります。
一方で「スケジュールが延長する」「タスク管理を間違える」などの問題が発生した場合でも、メンバー同士で信頼関係が築けていればトラブルを未然に防いだり、被害を最小限に抑えたりできます。
タスクが把握できていない
計画していたタスク量が現実に沿うとは限りません。そもそもプロジェクトを実行するうちにタスク量の過不足が明らかになった場合は、全体の計画を見直す必要があります。
押さえておこう!進捗管理を行う際のポイント
業務の細分化
進捗管理を行う際は、業務を細分化することが大切です。なぜなら細かな業務をひとつにまとめて管理すると、進捗状況が把握しづらく、課題や問題に気づきにくくなってしまうためです。最悪の場合、スケジュールを調整し直すだけでは解決できないほど、課題や問題が深刻化することもあるので、業務は細かく分けて管理することをおすすめします。
メンバーの特性を考慮した業務の割り当て
メンバーの性格や得意分野を考慮して業務を割り当てることも大切です。例えば、あるメンバーに苦手分野の業務を任せた場合、想定したスケジュールよりも大幅に遅れてしまい、全体的に進捗が悪くなる可能性があります。こうしたトラブルを避けるためにも、業務を割り当てる際は各メンバーと密にコミュニケーションを取るなどして、性格や得意分野、業務への取り組み方を把握するようにしましょう。
進捗管理ツールの活用
進捗管理ツールを活用することもポイントのひとつです。進捗管理ツールと一言でいってもその種類はさまざまで、例えばクラウド業務改善ツール「楽楽販売」は業務の進み具合を一元管理できるので、常に最新の進捗を確認できます。
また、進捗状況や残りの業務をリアルタイムでメンバーに共有できるため、円滑にプロジェクトを進めることが可能です。
現状把握
進捗管理は、計画とのズレを誰が見ても分かるように可視化し、軌道修正する時に役立ちます。スケジュールが遅れているタスクは他の工程との作業の連携などを鑑みてテコ入れをするなどして、手遅れになる前に解決につとめましょう。
課題解決のための思索
業務中には、避けては通れない課題に突き当たることがあります。プロジェクトの全体を見ずに場当たり的に対応していると、課題が大きくなってしまう可能性があるでしょう。進捗管理表を見て全体像を把握しながら思索すれば、適切な手段で迅速に解決をはかることができます。
効果的な進捗管理の手法
ここでは、ツールを使った進捗管理の手法をご紹介します。
ホワイトボード
もっとも手軽に開始できる進捗管理の方法として、ホワイトボードを利用するという方法があります。まず、プロジェクトに関わるメンバー全員が閲覧可能な場所に、ホワイトボードを設置します。そしてホワイトボードには「未着手」「作業中」「完了」という3つの列を作ります。これだけで主な準備は完了です。あとはプロジェクト完了までに必要なタスクを付箋に書き込み、それを該当の場所に貼り付けていくだけです。これだけでプロジェクト全体のタスクが見える化され、全体の内どれだけのタスクが終わっているか、未着手のものがどれだけあるのかを一目で確認できるようになります。
ホワイトボードを利用した進捗管理は、何より手軽に開始できるという点がメリットです。また運用そのものも手軽で、作業が完了すれば付箋を移動させるだけです。タスクの重要度やプロジェクト、メンバーによって付箋や文字の色を変えるなど、工夫次第でより直感的で効果的な進捗管理が実現できます。
また、ホワイトボードを使った進捗管理で少し気を付けておきたいのは、付箋を無くさないようにすることです。全員が閲覧しやすいようにと廊下などに設置すれば、通り過ぎる際に付箋が剥がれたり、動いてしまうといった可能性があります。これを防止するため、設置場所を工夫したり、強力なマグネットを利用したりと、対策を考えておきましょう。万が一ホワイトボードが用意できない場合は、壁にピンで留めることでも代用が可能です。
Webツール
Webツールを利用することでも進捗管理を行うことができます。Webツールで進捗管理を行う場合のメリットには、場所に関わらずいつでも進捗を確認することができる点があげられます。出先からでも、スマートフォンやPCで進捗をすぐに確認できるのは大きな利点でしょう。また、ツールによっては、工数やタスク量の集計など、細かな進捗状況の把握や分析ができるものもあります。さらにアクセス権を制御することによって、部署や役職ごとに閲覧可能な範囲を細かく設定、といったことも可能です。このように、Webツールを利用することでより細やかで適切に進捗管理を行うことができるでしょう。
Excel(エクセル)
エクセルで進捗管理表を自作して活用する手法で、インターネット上の無料のテンプレートを活用するのも良いでしょう。しかし情報共有においては難点があります。メンバー一人ひとりが日々の進捗を共有ファイルに書き込むと、データが上書きされたりテンプレートが崩れたりするケースがあります。バックアップ用や配布用などでファイルのコピーが増えると、最新のファイルがどれか分からなくなるといったことも起こるので注意が必要です。
ガントチャート
「ガントチャート」とは、作業工程表とも呼ばれる「計画と進捗を可視化するフォーマット」のことです。プロジェクトのタスクをリスト化した表と、カレンダー上に各タスクの予定と進捗を棒グラフ化した表が並んでいて、進捗の全体像を俯瞰的に把握することができます。エクセルにガントチャートのテンプレートを組み込むことも可能です。
まとめ
今回は、ホワイトボードとWebツールを活用する際の進捗管理をご紹介しました。ホワイトボードを使った場合は、何よりその手軽さが大きな利点です。しかしより本格的で適切な進捗管理を行いたいという場合は、やはりWebツールを利用する進捗管理がオススメです。「楽楽販売」など進捗管理の質を飛躍的に向上してくれるツールがたくさんあるため、プロジェクト管理でお困りの方はWebツールの導入を検討してみると良いでしょう。
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記事執筆者紹介
- 株式会社ラクス「楽楽販売」コラム編集部
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