BPMとは?機能・特徴から業務改善に活用するメリットまで徹底解説
こんにちは!「楽楽販売」コラム担当です。
企業の業務管理プロセスは、現在まででさまざまなものが提案され、実行されてきています。その中でも近年注目を浴びているのが、BPMという取り組みです。今回はBPMの基本的な考え方や、特徴などをご紹介していきます。
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この記事の目次
BPMとは
BPMは「Business Process Management(ビジネスプロセスマネジメント)」の略称です。各業務や業務を回すための仕組みを分析して整理し直すことで、プロセスの改善・最適化をしていく取り組みのことを指します。
ここで定義するプロセスとは、営業・出荷・販売などの利益を得るために行われる一連の業務のことです。
BPMの導入により、経営面では正確で効率的な業務フローが実現でき、企業体質作りとしては現場主体で業務課題を意識して組織能力をつける効果が期待できます。
BPMの業務改善はPDCAのサイクルを基本としており、各フェーズでやるべき行動や思考が異なってきます。
P(Plan)
「P(Plan)」では、ビジネスプロセスの可視化と再設計を実行します。情報共有がスムーズになるよう基幹となるシステムを構築したり、業務専用のアプリケーションを作ったりするケースが多いです。
D(Do)
「D(Do)」の工程では、Pで構築したプロセスの共有・実行をします。企業によって異なりますが、例えば発注から納品確認までの業務リストを作成し、担当者に振り分けを行います。
この際にPで構築したシステムへの進捗入力も行い、業務が滞りなく行えるようにフローを確立しましょう。
C(Check)
Checkを行うCの段階では、業務の進捗状況をモニタリングして、問題点の洗い出しを行っていきます。さらに業務割り振りのチェックや業務の支援などを積極的に行います。
A(Action)
「A(Action)」は、P~Cの評価を行い、業務改善を試みる段階を指します。実績をCよりも細かく分析し、業務改善を行う要素を炙り出しましょう。
BPMの機能
BPMにはさまざまな機能が存在し、その代表的なものが「モデリング機能」と「モニタリング機能」です。モデリング機能とは、一言で言うと「模範を作成する」という機能です。ビジネスプロセスで言われている模範とは、業務フローや方法などを図式化して誰でも理解できる状態にしたものです。
しかし一度決定した業務プロセスが、何十年間も変化しないことはほとんどないでしょう。モデリング機能はPDCAを経て変化していくものです。
BPMにおいてモデリングは、初期の段階で求められます。社内の業務プロセスを明確化・可視化するためにはモデリングから取りかかる必要があります。
モニタリング機能は、モデリングされた業務プロセスを監視・効果測定する機能のことです。事前にトラブルを回避したり、問題のあるプロセスをすぐさま洗い出すことができます。
上記2点以外に他システムとデータの送受信を行い、複数の業務プロセスを支援する「システム連携」もあります。
BPMの特徴
BPMには、他の業務管理プロセスにはない特徴が存在します。
プロセス施行
BPMは問題点の洗い出しや、洗い出しに関係する情報収集・分析のプロセスを基準にして行います。これまではデータを中心に問題点の洗い出しを行っていたとした場合、BPMではその方法は用いません。
実際に作成した業務プロセスに沿って行った業務から、一つひとつのプロセスごとに問題点を抽出していくので、より企業に寄り添った手法で改善を行っていくことが可能です。
モデル化
BPMでは業務プロセスのモデル化により、経営全体の流れを視覚的に把握することが可能となります。すると今まで見えてこなかった経営資源の選択や、経営拡大のタイミングを見誤ることなく察知できるようになります。
現在BPMを採用している企業の多くは業務プロセスの作成からまずスタートし、PDCAに則り業務プロセスの改善に努めています。
BPMを業務改善に利用するメリット
BPMを利用する際には、いくつかのメリットが附随します。最初に挙げられるのは、共通の認識をもつことができるという点です。システムを作る際には業務プロセスの見える化が不可欠であり、このときにプロセスの認識を共有することが可能になります。
メンバー間で共通認識として業務プロセスが認識されると、「誰がどの業務を担当している」「この業務はどこまで進んだ」などの進捗が把握できる上にお互いにフォローを行いながら業務を進めることができます。
さらにコストを大幅に抑えられるというメリットもあります。部署が多い企業などでは、部署ごとに連携プログラムの開発を行うよりも、BPMツールを利用した方が全体で見たときのコストに大幅な差がつきます。
BPMツールの選び方
BPMツールを選ぶ際に抑えておきたい主なポイントは、下記の3つです。
業務プロセスの変更に柔軟に対応できるか
BPMとは業務の改善や最適化のための取り組みですから、BPMツールが業務プロセスの変更に応じて柔軟に対応できるかどうかは根本的なチェックポイントです。
せっかく導入してもBPMツールの対応が緩慢では自社の業務改革の足を引っ張ることになり、本末転倒になります。業務プロセスの変更に合わせてシステムがどれくらいのコストと時間で変更できるかを確認しておきましょう。
担当者が操作しやすいか
BPMツールは操作性の良さやミスの発生しにくさも重要なポイントです。
専門技術のあるエンジニア以外の一般社員が使いにくいようでは、社内業務への浸透は難しいと考えられます。
エンジニア視点だけではなく、業務の担当者も使いこなせるかどうかをチェックしてみてください。
コスト削減が実現できるか
BPMツールの導入によって業務改善・最適化につながった場合、どれくらいコスト削減になるのかをあらかじめ試算しておきましょう。
BPMツールは幅広い業務に関連するシステムです。企業にとっては初期費用や月々のランニングコストの負荷が大きすぎるケースもあります。そのため、業務のコスト削減と導入コストの費用対効果の確認は忘れてはいけないポイントです。
システムの仕様が自社に合っているか
BPMツールには、主にクラウド型・パッケージ型・オンプレミス型という3種類のシステムの仕様があります。
主な特徴としては、クラウド型はインターネットが整っていればどこからでもアクセスできるシステムです。パッケージ型は買い切り型のシステム、そしてオンプレミス型は物理的なサーバーに構築するシステムです。
自社にはどの仕様が合っているかを比較検討してみましょう。
BPMツールおすすめ4選
BPMを利用する際に、どのツールを選べば良いのか迷ってしまう企業も多いのではないでしょうか。ここでは、BPMが簡単に行えるツールを4つご紹介していきます。
BPLogix/BPDirector
BPLogix/BPDirectorは、業務プロセスの設定にプログラミングを使用しないツールです。素人でも簡単に操作できる上に、並列業務の進捗管理もスムーズにこなすことができます。
「楽楽販売」
「楽楽販売」は、高いカスタマイズ性で自由に業務プロセスを設定できる業務改善システムです。ノンプログラミングで設定が簡単にでき、いつでも柔軟にフローの変更が可能です。進捗状況を一元管理できるほか、ルーチンワークを自動化し業務効率化も図れます。
「楽楽販売」
IM-BPM for AccelPlatform
M-BPM for AccelPlatformは、部署ごとにプロセスを分析→トータルした業務の中で効率化をするBPMです。外資系のBPMツールと比べても3分の1から4分の1の価格で導入できるため、コスト面でも安心して導入することができます。
InnoRules
InnoRulesは金融系の企業、医療、製造業、流通企業、通信業など、さまざまな分野でBPM導入が可能なツールです。InnoRules内でルール開発、テスト、管理機能やテスト運用支援まで、すべてができるので、初めてBPMを使用するメンバーでもすぐに慣れるでしょう。
まとめ
企業でBPMを行う際に、最も重要なのはPDCAを回し続けることです。「システム構築ができたから終わり」「このシステムであれば経営が上向きになるだろう」と考えず、常に問題点を探す姿勢を忘れないことが重要です。
BPM導入直後は変化が多く、メンバーへの負担も少なからず掛かるかもしれません。しかしシステムを変革させたからと言って安心せずに、メンバーの労働時間改善やシステムの簡略化を目標にしてPDCAを回し続けていきましょう。
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記事執筆者紹介
- 株式会社ラクス「楽楽販売」コラム編集部
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