チームのタスクを見える化!
進捗管理の方法をご紹介
こんにちは!「楽楽販売」コラム担当です。
働き方改革によって、長時間労働などの慣習が見直されています。またこのような背景から、勤務時間内でより効率的に業務を行うこと、組織の生産性を向上させることに注目が集まっています。しかし、具体的には、どのような方法で業務を改善していけば良いのでしょうか。そこで今回は、タスク管理を行うことで業務の進捗状況を見える化し、組織の生産性をアップする方法をご紹介していきます。あわせて、進捗管理の見える化が重要な理由などについても触れていきます。
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この記事の目次
見える化とは
まず、見える化とは具体的にどのようなことを言うのでしょうか。日々の業務における進捗状況や問題点をチーム全員が常に把握できるようにしておくことを、「見える化」と言います。見える化によって問題の発生を未然に防ぎ、トラブルが発生してもいち早くそれを解決できる環境を作ることができます。また、チームや組織全体で情報を共有することで、より無駄のない、効率的な業務の実現が期待できるでしょう。
タスク管理や、進捗管理にも見える化することによって、現在は見逃してしまっている業務の無駄を省いたり、対応漏れを防いだりするなど、より組織の生産性の向上につなげることができます。
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タスクとは
普段から仕事の場で日常的に用いられる「タスク」という用語ですが、正確な意味や定義を把握している人はそう多くないでしょう。ビジネスにおけるタスクとは、各人が短期的もしくは長期的に達成すべき作業や仕事を総称する言葉です。英語の「task」がそのまま定着した用語であり、IT分野においてはソフトウェアが稼働する際に行われる処理の実行単位を示します。
このタスクについての考え方のひとつに、タスクごとの結びつきを「直列関係」と「並列関係」に大別して分類することがあります。
直列関係
仕事をいくつかのフェーズに分類した際に発生する、「この作業を終えないと次の作業に進めない」関係です。例えば、営業活動におけるタスクを大まかに分けて順序だてると「問い合わせ→アポイント→商談→クロージング→受注→納品」といった流れになりますが、アポイントの設定がなければ商談や受注に至らないことがわかります。このようなタスク間のつながりを、タスクの直列関係と呼びます。
並列関係
一方、タスクの並列関係とは「別の作業と並行して進められる状態」を表す考え方です。営業活動にたとえると、「新規アポイントの獲得」を行いつつ「既存顧客のフォロー」や「失注案件の掘り起こし」を並行処理することは可能です。このようなつながりを、タスクの並列関係と定義します。
タスク管理とは
次に、タスク管理が一般的にどういったものであるかをご紹介します。タスク管理とは、プロジェクトの完了までに必要なタスクをひとつずつ洗い出し、それらの達成にかかるスケジュールや現在の進捗を管理していくことをいいます。このタスク管理は個人単位のものからチーム単位のものまで幅広くありますが、多くの場合はチームのタスク管理を掘り下げて個人のタスク管理を行うなど、相互に関係しあって管理されます。小まめなタスク管理によって進捗状況を正確に把握することで、無駄な業務を減らし、問題点が見えやすい状況を作ることで、プロジェクトの未達を防ぐことができるようになります。
タスクの見える化が重要な理由
タスクを見える化して管理することは、以下のさまざまな理由から重要であるとされています。
目的達成のために必要な要素を把握できる
どのような仕事においても、個人やチーム単位の目標から部署ごと、ひいては組織全体で設定された目標を追求する姿勢が求められます。その際、大小さまざまなタスクを可視化して管理・共有することで、進捗状況の異常やパフォーマンスの高低差を把握できます。タスクの見える化によって得られる情報をもとに、目的を達成するために必要な要素がどのようなものかを理解することにつながります。
タスクの優先度・重要度を組織全体で把握できる
組織内で各人が抱えるタスクにはさまざまなものが存在しますが、中には重要性が高いにも関わらず後回しになってしまったり、逆に重要度が低いものの優先的に処理されていたりというケースもあります。そのような優先順位付けの誤りを組織全体の視点で修正するためにも、各人のタスクを見える化して現状把握を行うことが有効です。
能力やキャパシティに応じたタスクの割り当てができる
組織に所属する人材には、当然経験や能力の差異からパフォーマンスやキャパシティの幅が存在します。ハイパフォーマーに最低限のタスクしか割り当てないことも、若手に大量のタスクを割り当てることもマイナスに影響しやすいです。そこでタスクを見える化することで進捗状況や案件数、行き交う金額やパフォーマンスなどの情報を検証し、各メンバーに適正な量のタスクを割り当てることが可能になります。
期日が迫ったタスクを一覧化できる
週ごとや月ごと、四半期ごとなど、組織におけるタスクは日々期日に追われています。場合によっては、想定外の出来事が発生して期日を超過するタスクが発生することも珍しくありません。このような問題を解決するためにも、タスクを一元管理して期日の差し迫ったものを優先処理できるような状態にすることが望ましいです。
なお、「楽楽販売」では各案件のステータスや発注期日、納期などさまざまな情報を細かにセグメントすることが可能です。期日の迫ったタスク担当者へ、自動でアラートメールを送信するリマインド機能なども備えています。タスク管理にお悩みの方はぜひご相談ください。
関連記事はこちら⇒「楽楽販売」のアラートメール機能の詳細はこちらから
タスク管理の方法
タスク管理を行う方法には、主に次の3つがあります。
構造化する
構造化とは、タスクを「親タスク」「子タスク」「孫タスク」といったイメージで体系的にタスクを列挙することです。
例えばWebページ作成の親タスクが「カテゴリページの作成」であれば、子タスクは「共通テンプレートを作成する」「CMSレイアウトを調整する」、孫タスクは「コンポーネントを作成する」「CMSを組み込む」などになります。
優先順位を設定する
どのタスクを優先して処理するのか、タスク別に優先順位付けを行う方法です。縦軸と横軸でそれぞれ「重要度」と「緊急度」の線を引き、タスクを配置して優先度を設定する手法がよく使われます。
順序を整理する
タスクを処理する順序を設定する方法です。現在抱えているタスクの関係を考慮しながら、処理の順序を決めていきます。
例えばシステム開発なら、ユーザーがアクセスした際に表示させるトップ画面の構築と、データベースの情報を検索する機能は同時開発が可能です。そのため、これらの開発スケジュールは並列に重複しても支障ありません。
このように並行して行える作業と順序だてて進めなければならない作業を整理しながら、作業手順を決めていくのが順序を整理するタスク管理の手法です。タスクごとの関係性も重要ですが、無理なく開発できるスケジュールを担っているかどうかもチェックしながら進めることが大切です。
タスク管理の種類
見える化、タスク管理についてそれぞれ確認したところで、生産性のアップに向けたタスク管理の方法をいくつかご紹介します。簡単に始められるものが多いので、日々の業務に取り入れてみてはいかがでしょうか。
カンバン
カンバンは、タスク管理の中でももっとも簡単に始められる方法のひとつです。準備として必要なのは、職場の掲示板やホワイトボードなど社員が見やすい場所に表を作成し、「未着手」「作業中」「完了」という列を作るだけです。これらの列の該当する位置に、タスクを記入した付箋を貼っていきます。こうすることで業務内容や進捗状況が見える化され、チーム内の情報共有、管理者による進捗管理が容易になります。付箋を貼っているだけなので簡単にタスクの追加やステータスの移動ができ、また優先度合いによって付箋の色を変えるなど、工夫次第でより効果的なタスク管理が実現します。
カンバンを導入する際に気を付けておきたいポイントとしては、あまり多くのタスクを同時に行わないようにするということです。見える化していることで複数の業務に取り組んでも別の業務が疎かになる、忘れてしまうといったことは少なくすることができますが、やはりマルチタスクにも限界があります。チーム内で、同時に行うタスクの数に上限を設定しておくと良いでしょう。また、単純な注意点として付箋が無くなってしまうことにも注意が必要です。付箋が剥がれて落ちてしまっては、タスク管理も進捗管理も正確に行うことができません。ピンやマグネットを利用して、剥がれ落ちてしまわないように対策をとっておきましょう。
ガントチャート
ガントチャートは、横軸に日程、縦軸にタスクを記入し、それぞれのタスクに関して矢印によって進捗の予定(着手、作業中、完了)を見える化します。プロジェクトを開始する前にガントチャートを作成しておくことで、チームのメンバー全体で進捗状況やスケジュールの意識を共有することができます。また現在行われている作業とガントチャートを見比べることによって、それぞれのタスクの進捗状況や遅延の発生などを把握することができ、スケジュール管理に役立てることができます。
関連記事はこちらExcel(エクセル)を使った進捗管理表の作り方とガントチャートの使い方
スキルマップ
タスク管理を行うにあたって、タスクの振り分けは非常に重要なポイントです。それぞれの担当者の能力に見合ったタスクを振り分けつつ、特定の担当者にばかりタスクが偏らないように気を付ける必要があります。この段階で誤った判断を下してしまうと、負担の大きい担当者が体調を崩してしまったり、スキル不足の担当者が進捗を滞らせてしまったりと、プロジェクト未達の原因となってしまいます。
そのような事態を防ぐために、事前にスキルマップを作成しておくことがおすすめです。これはプロジェクトに必要なスキルを列挙し、各担当者がどのスキルを保有しているのか、特に優れているスキルはなにかを一覧にして、見える化する方法です。場合によってはこれからスキルの習得が必要となることもあるため、教育期間も含めた計画的なスケジュールやタスクの振り分けが不可欠です。
WBS
WBSは、前述の構造化の内容を整理してよりわかりやすく図にあらわしたものです。プロジェクト進行上に存在する親タスク、子タスク、孫タスクを詳細に分類し、プロジェクトを完遂させるために必要不可欠な作業を明確にします。
WBSを活用することで、各作業の工数や手順、担当者を可視化することができます。
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進捗管理ツール
タスク管理は手動で行うことも可能ではありますが、進捗管理ツールを利用することによって効率的に行えます。進捗管理に特化したさまざまな機能を使って手軽にプロジェクト内の情報共有が可能になるため、タスク管理の工数を削減できます。
近年は多くの進捗管理ツールが開発・提供存在するため、自社に合った機能や価格のツールを選ぶことが大切です。
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まとめ
今回は、タスク管理を行うことで業務の進捗状況を見える化し、組織の生産性をアップする方法をご紹介しました。いかがでしょうか。今回ご紹介した方法はどれも簡単なものばかりですので、組織の生産性向上に課題を感じている方は、導入を検討されてみてはいかがでしょうか。
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記事執筆者紹介
- 株式会社ラクス「楽楽販売」コラム編集部
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