正しい売上目標とは?
設定から分析の方法まで徹底解説
こんにちは!「楽楽販売」コラム担当です。
売上は企業の利益に直結するため、一般的には目標を定めて達成を目指していきます。しかし、設定があまりに高すぎて達成できないものとなっていたり、常に同じ数値のままで成長の機会を逃していたりといったケースもみられます。
そこで今回は、利益を追求するための目標の重要性や、設定から分析の方法まで詳しくご紹介します。
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この記事の目次
適切な売上目標設定の重要性
売上を伸ばしていくことが企業にとって重要であることは理解していても、目標については軽視されてしまうことも少なくないようです。確かに売上を最大限にアップすることができれば、目標は意味のないもののように思えてしまうこともあるでしょう。ですが、適切な目標設定は、売上を上げていくための重要な要素です。ここでは、まずはその重要性から確認していきます。
適切な売上目標設定のメリット
企業として成長していくには、計画性を持った営業活動が不可欠です。組織全体が具体的な指針を持たずに活動していると多くの業務に無駄が生じ、労力に対して十分な結果を得ることはできません。
そこで、目標を定めることでその目標の達成に向けて逆算して営業戦略をたてやすくなります。だからこそ、目標を正確に設定することが重要なのです。
たとえば、目標値が現状では絶対に達成ができないような数値であれば、実現可能な営業戦略がたてられません。さらに、目指す数値があまりにも遠すぎると社内のモチベーションが低下してしまうでしょう。逆に設定があまりにも低い、あるいは過去のデータにとらわれていつも同じような数値に設定すれば、売上を伸ばすチャンスを失ってしまうかもしれません。
このようなことから、現状を把握し、適切な分析の上で売上目標を定めることが大切です。
売上目標の正しい設定方法とは?
前述の通り、適切な売上目標の設定は企業にとって重要な課題です。そこで、ここでは誤った目標設定をしてしまう原因と、正しい設定方法をご紹介します。
誤った目標設定をしてしまう原因は?
そもそも、なぜ目標設定を誤るのでしょうか。そこには原因がいくつか考えられますが、特に注意したいのが、現場の状況を把握せずトップダウンで決定されてしまう点です。もちろん、企業としての理想の数値はあります。ですが、それが現実的に達成可能な数値でない場合もあり、結果として誤った目標となってしまいます。
もうひとつの原因としては、過去のデータの分析が不十分というものが考えられます。過去のデータは目標設定において大切な要素です。ですが、表面上の数字だけで設定を行うと、特需によって伸びた数値などもそのまま反映され、正しい設定ができません。
そのため、表面上の数字のみでなくその内容を分析した上での設定が重要ということです。
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正しい目標設定を行うには
ではどうすれば適切な目標を定めることができるのでしょうか。
いくつかのステップを踏むことで、売上を最大限にするための目標設定ができます。
最初にやるべきことは、現状の確認です。企業の状況は常に変化し続けています。そのため、目標設定する期間の経営予測や事業計画などの事前確認が必要です。こうして現状を把握することによって、企業として最低限必要な利益も明確となり、実現可能な数値もみえてきます。
続いて、過去のデータ確認と分析を行っていきましょう。直近のデータのみでなく少し遡って実績を分析することによって、設定対象の期間の売上予測をたてることが可能です。
この予測と上記の必要な利益や実現可能な数値の範囲と比較しながら、目標を詰めていきます。
最後に、現場の声を聞きながら目標を決定します。上記の通り、トップダウンで企業としての理想をそのまま売上目標に設定した場合、無理が生じてしまうこともあります。
もちろん組織全体での希望を満たすことは重要ではありますが、現場視点で無理な目標設定となっては意味がありません。
現場と一緒に目標達成までの過程を具体的にイメージしながら最終決定を行いましょう。
経営・事業計画を確認する
まず、対象期間の経営・事業計画の確認からはじめてください。たとえば、既存事業の売上目標をセーブしてでも新規事業にリソースを補填すべきケースも考えられます。経営計画および事業計画を鑑みた売上目標を設定しましょう。
事業で必要な利益から売上を計算する
次は、事業経営を維持するために必須となる利益を明確にした上で、最低限の売上目標を計算します。そこに、伸び代と希望の額を上乗せしていきます。売上向上を目指す社員のモチベーションを喚起する数値を割り出してみてください。
過去の実績から傾向をみる
経営・事業計画から推察した売上目標は、あくまで理想的な数値に過ぎません。過去数年の実績を分析し、傾向を見据えた数値として研ぎ澄ませていきましょう。市場動向や時期による需要の増減といった要素を踏まえて、売上目標に反映していきます。
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必要な売上と現場のギャップを明確にする
これまで、現場がどのような状況で企業にとって必要な売上を確保してきたかを客観的に把握することも大切です。たとえば、社員の疲弊が隠せないほど全力で売上を生み出してきたのか、余力がありながらコンスタントに売上を得てきたのかでは、設定基準も変わるでしょう。稼働率などの現場の状況から、必要な売上とのギャップを洗い出します。
現実性のある目標を設定する
上記のギャップを念頭に、現実性のある目標を設定します。
経営層が現場で活躍した時代と、情報化社会となった現代とでは営業の仕組みやテクニックは異なります。実際に現場の声を聞き、売上目標が達成できるかどうか、達成のためにどんな対策が必要かをすり合わせて最終的な数値を設定します。
数字を落とし込む(現場を納得させる)
現実性と期待値のバランスが取れた売上目標を割り出せたら、現場に数字を落とし込む必要があります。しかしこの数字を経営層からのトップダウンで押し付ける形となると、プレッシャーのかけ過ぎとなり社員の離職を増やしてしまいかねません。社員一人ひとりを納得させるような丁寧な説明が不可欠です。
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売上目標に対する結果の分析
目標は設定すればそれで終わりということはありません。設定期間が終われば、当然結果が出ます。その結果を分析し、さらなる成長に繋げていきましょう。
ここでは、設定期間の結果に対する分析のポイントをご紹介します。
売上目標が達成・未達成だった原因を分析する
目標を達成できることもあれば、逆に未達成に終わることもあります。結果に一喜一憂せず、その原因を分析することが非常に大切です。
プロセスを確認した上で分析することにより、目標に対する結果だけではみえなかった課題が把握できます。
課題や問題に対する改善策を
結果がどうであれ、今後に向けての課題や問題が見つかれば改善策をたてましょう。これは、次の目標設定にも関係するためとても重要です。
具体的な課題を洗い出した上で、どう改善していけばよいのかを現場のメンバーと共に考えましょう。
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まとめ
売上を伸ばし、企業を成長させていくには適切な目標を定めて達成を目指して活動することが重要となります。とはいえ、何が適切な目標なのかわからず悩んでいる方も多いと思います。そこで、今回ご紹介したポイントを改めて見直して適切な目標を設定し、活かしてみてください。
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記事執筆者紹介
- 株式会社ラクス「楽楽販売」コラム編集部
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