DX推進のデメリットが気になる!?メリットを知って効果的に取り組もう
こんにちは!「楽楽販売」コラム担当です。
DX(デジタルトランスフォーメーション)の必要性が叫ばれていますが、コストや人材面を懸念に思われる企業も多いでしょう。しかし、DXを推進することで多くのメリットにつながります。
今回は、DXのメリット・デメリットに注目して解説します。
詳しく知りたい方はこちら!
この記事の目次
DXが話題になっている理由
企業におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)を要約すると、「デジタルやデータを活用することで組織風土や業務といったビジネスモデルを改革し、企業の競争力を高めること」です。
現在、DXがビジネスシーンで話題になる理由にはいくつかあります。
まず、スマートフォンの普及によりインターネット上での消費行動が活性化したことが挙げられます。自社のビジネスがスマホユーザーに対応できなければ、生存競争に打ち勝てない可能性が高まっているといえるでしょう。
そして、新型コロナウイルス感染症対策としてリモートワークが急激に浸透したことも、DXに対する注目度が高まった理由のひとつです。従業員が自宅などのオフィス外から勤務するようになったことで、組織的にも業務データを一元管理する必要が生まれました。
このように旧来の働き方や業務プロセスが現代にフィットしにくくなったため、社内のデジタル改革について検討が進むようになりました。
企業がDXに取り組むメリット
DXは、企業の将来を左右する重要な経営戦略のひとつです。主なメリットを8つご紹介します。
効率と生産性が向上する
DX推進の大きなメリットは、業務効率化によって得られる生産性向上です。手作業や個々のパソコン上の業務をデジタル技術の導入により最適化することで、省力化や人的ミスの軽減、正確性の向上が実現します。
加えて、顧客情報や業務に関する情報の一元化といった共有・コミュニケーションがスムーズになれば、顧客ニーズの把握や市場環境の変化にも素早く対応できるようになるでしょう。
日々の業務の効率化や社内コミュニケーションの円滑化などにより生産性が高まれば、従業員が本来集中して取り組むべき重要な業務に労力をシフトチェンジすることも可能になります。
新たな価値創造につながる
デジタル技術を導入するだけでは、単なる「IT化」です。一方で、DXの目的は「最先端のデジタルテクノロジーを用いたビジネスモデルの刷新」となります。
DXにより生まれ変わったビジネスモデルは、既存商品・サービスの改善やかつてないタイプの商品・サービスの提供を可能とし、新たな価値創造につながるでしょう。
時代の変化とともに、消費者の価値観も変わります。時代のニーズにあった新たな価値創造を実現し続けるためにも、DXは重要な取り組みです。
顧客満足につながる
DXによる新たな価値創造は、多くのユーザーに新たな顧客体験を提供し、顧客満足の向上を実現することも可能です。
社会のデジタル化に伴い消費者の行動は変化し、インターネットを通じたライフスタイルがさらに広まっています。最新のデジタル技術を用いたDXによって生まれる画期的なビジネスモデルは、顧客の生活を豊かにします。
また、顧客の動向やニーズといった膨大な情報を活用して改善を重ねれば、顧客の期待を大きく超えていくことも不可能ではありません。
DXの活用により、時代と共に移り変わる顧客の暮らしに合った商品・サービスを提供できれば、顧客からの満足を常に獲得していくことができるでしょう。
環境変化に対応しやすくなる
DXへの取り組みが進んでいれば、市場環境の変化にも柔軟に対応ができるようになります。
デジタル技術をうまく活用した新興企業の参入によって、自社の市場での存在価値が揺るがされることもあるでしょう。そのような事態になっても、DXによるビジネスモデルの変革に取り組んでいれば、遅れをとることはありません。
BCPが充実する
DXによる業務効率化は、予期せぬ事態に対応するBCPを充実させることができます。
BCPとは「事業継続計画」のことで、システム障害や自然災害などが起きた際、被害・影響を最小限に抑えるとともに業務を滞りなく継続するための対策を取り決めた計画のことです。新型コロナウイルスの感染拡大のようなパンデミックへの対応といった視点からも、BCPは重要な企業戦略です。
DXによってリモートワークや多拠点業務が実現していれば、従業員がオフィス以外で通常業務を行ったり、顧客とのコミュニケーションを維持したりするなどの方法が可能になります。
レガシーシステムのリスクを回避できる
レガシーシステムとは、古くから使い続けて老朽化したものやスピーディーな社会の流れに対応できずに形骸化したもの、改善できずに放置された基盤システムなどのことを指します。
維持管理にかかる人件費やメンテナンス費用は、軽視できるものではありません。
日本企業の多くがブラックボックス化したレガシーシステムを抱えており、このままでは2025年から2030年にかけて年間最大12兆円の損失が生まれると言われています。この問題を経済産業省では「2025年の崖」と名付けて警鐘を鳴らしています。
DXによりいち早くレガシーシステムから脱却できれば、無用なコスト投入などのリスクが最小限になります。
関連記事はこちら 2025年が分岐点!DX推進ガイドラインを理解して課題を乗り越えよう
コスト削減になる
DXによる新システムの導入は、業務の無駄を省き、事業運営にかかるコストの削減にもつながります。
加えて、従業員がルーティン作業などに手間取られることなく本業に注力できるようにもなります。
また、ビッグデータを活用し顧客の要望に応えることも可能です。
これらの効果により質の高い商品・サービスが効率的に提供できるようになれば、収益が増えて利益率が上がるといった効果も期待できるでしょう。
従業員の働き方改革につながる
従業員の働き方改革にも、DXが役立ちます。
例えば、生産性が上がることで従業員の長時間労働を回避することが可能です。リモート操作できるシステムの導入により、移動時間の軽減や自宅からの通常業務も実現します。遠方に在住の人材を雇用することもできるようになるでしょう。
DX導入時に知っておきたいデメリット
多くのメリットが期待できるDXですが、注意点がないわけではありません。事前に知っておくことで、DXの取り組みを成功に導きましょう。
導入時のコストがかかる
多くの企業がDXへの取り組みに二の足を踏む理由として、導入時にコストがかかることが挙げられます。
老朽化したレガシーシステムを見直してDXを進めるためには、DXを推進するスキルのある人材の人件費や新たなシステムやツールの導入費用など、新たな資金を工面しなければなりません。通常業務以外にもDX推進のためにかける時間が必要になります。
経営者がDXの必要性を重視できていない場合、そのコストを負担としか感じられないこともあるでしょう。適切な予算計画ができなければDXへの取り組みも中途半端なものとなり、得られるメリットも薄くなります。
成果が見えるまで時間がかかる
コスト投入を決断しDXを導入しても、すぐに成果を得られるとは限りません。
そもそも、近年取り組みが進んでいるDX化は、多くの企業にとって手探りの状況です。刷新されたシステムを従業員が使いこなすことも、新たな企業風土の醸成にも時間がかかりますし、顧客からの反応も約束されているわけではありません。
費用や時間を注いだだけに結果を急ぎたくなるかもしれませんが、企業内で評価基準が異なると、変革への足並みも揃うことはないでしょう。改善を重ねながら、焦らず取り組むことが重要です。
大規模なシステム変更への労力がかかる
DXは業務の無駄やムラを省くことをメリットとしていますが、定着するには従業員の行動に変化を要するのも事実です。
古い慣習を捨てる意識改革や、新たなテクノロジーへのリテラシーの習得といった労力が必要になります。
特に、旧来の業務プロセスに慣れている従業員にとっては、新しいシステムの導入に抵抗を感じるケースも少なくありません。ハンコ文化が根付いている組織では、リモートでの稟議に不安を感じるケースも考えられます。
新たなシステム導入によるビジネスモデルの変革は、組織の編成を変える必要性も生まれるでしょう。従業員からはこうした変化に反発する声があがる可能性も考えられます。
大規模なシステム変更なども伴うDXの導入時は、見方によっては社内に大きな負荷をかけることになります。
経営者は、DXが企業の生存競争のために不可欠な取り組みであることを従業員にしっかり説明する必要があります。
デジタル人材が必要になる
DXへの取り組みを社外のIT企業やシステムベンダーに頼りきっていては、「新たなビジネスモデルの構築」というDX本来の主旨を貫くことはできません。IT企業やシステムベンダーが提案するDXが企業にとっての最適解であると判断するにも、ITへの知識をある程度持っている必要があります。
社内の事情を鑑みてDXの効果を最大化するには、ITに精通した人材が社内に居ることが重要なポイントとなります。
急速なデジタル化に対し慌ててDXに取り組みはじめている日本では、IT人材の不足という社会的課題を抱えています。現場のメンバーや経営層の中にIT人材が不在であるという企業も多いでしょう。 デジタル化社会の中での競争力を持つには、早急にIT人材の確保・育成に取り組むことが求められます。
まとめ
DXは時代のデジタル化の波に乗り企業が存続していくために欠かせない取り組みであり、グローバル社会の中で日本企業の存在感を維持・向上させるために必要な戦略でもあります。
社内の業務効率化や従業員の働き方改革、顧客への新たな価値提供といったたくさんのメリットがDXにはありますが、導入時のコストやIT人材の確保など、乗り越えなければならない課題も伴います。2025年を節目としたレガシーシステムが起こすリスクも懸念事項です。
社内の上層部がDXへのメリット・デメリットをよく理解して社内全体への理解を促すことが、DX推進の第一歩とも言えるでしょう。一丸となってDXによる企業改革に取り組み、企業価値の拡大を目指してください。
「楽楽販売」は、DX化の足掛かりとして多くの企業に導入いただいているクラウド型の販売管理システムです。受発注の管理や請求書の管理など販売管理用途をはじめ、顧客管理・プロジェクト管理など企業によって異なるDX課題や業務フローに幅広く対応できます。ぜひお気軽にお問い合わせください。
詳しく知りたい方はこちら!
この記事を読んだ方におすすめ!
記事執筆者紹介
- 株式会社ラクス「楽楽販売」コラム編集部
- 「楽楽販売」のコラムでは販売管理・受発注管理・プロジェクト管理などをはじめとする、あらゆる社内業務の効率化・自動化の例をご紹介していきます!